HIGHLAND
PARK |
朝、まずはハイランドパーク蒸留所へ。通りは違うがハイランドパーク同様町の南側に位置するユースホステルからは黒いウェアハウスがはっきりと見えたので、迷うことはなかった。蒸留所を見ながら歩くのは結構楽しいな。
蒸留所に到着。入口の近くに樽を積んだトラックが横付けされている。蒸留所に入ろうとしたがまだちょっと時間が早かったので、トラックに近づいてみることに。どうやらこのシェリー樽をフィリングステーションに運ぶ途中のようだ。中にはいくつもの空き樽が並んでいた。
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その辺をうろちょろしていると入口からガイドらしき女性が箱を抱えて出て来た。目が合ったのでとりあえず挨拶。素敵な笑顔で答えてくれた彼女は、ちょっと早いが中に入れてくれた。
見学料金を支払い少し待ってはみたものの、他にお客さんが現れなかったので、幸運にもガイドさんと二人でのツアーとなった。
カメラの準備をしながら歩いていると、「ごめんなさい、中は撮影ダメなの」と彼女から注意されてしまった。この蒸留所もまた残念なことに撮影禁止のようだ。そんなかわいい顔で言われたらしょうがない、と即カメラをしまった。
まずはモルティングから。ハイランドパークは伝統的なフロアモルティングを行っている数少ない蒸留所の中の一つで、マッカランのモルトもここで一部作っているようだ。仕込水に硬水を使っているのもまためずらしい。グリーンモルトの乾燥にはピートを使用しており、まずピートを16時間、その後無煙炭で16時間かけて乾燥させている。
マッシングは1バッチ5.5tで、62℃、76−81℃、86−88℃とお湯を加え、29,000リットルのウォートをウォッシュバックに投入。イースト菌はクエストのM、MXタイプを合わせて100キログラムを使用。発酵時間はおよそ52時間とのこと。
蒸留の細かい部分に関しては、スピリッツセイフの前にいたスチルマンに聞くことにした。「あなた本当によく知っているのね」と、ここまでマニアックな質問に困りながらも答えてくれた彼女をこれ以上困らすわけにゃいかない。
7%のウォッシュをストレートヘッド型のウォッシュスチルで蒸留。そして得られた25%のローワインを同じくストレートヘッド型のローワインズスチルへ投入。最初の20分間がフォアショッツで、その後スピリッツオン!今まさにその最中だ。アルコール度数は74%からで、64.5%でスピリッツオフ。ミドルカットに要する時間は2時間半。1回の再留で得られるニュースピリッツは3,000リットルとのこと。フィリングステーションで詰められた樽は、23棟あるダンネージ式の熟成庫へ。
見学終了後ビジターセンター内で映像を見ながら試飲タイム。やっぱり美味いね、見学の後は。
最後に彼女にサインをもらいながら雑談していると、「そういえば昨日、日本のテレビクルーが来てたわよ」と言った。何の番組だろう?女性がリポーターの番組と言えば・・・うーん気になるな。それともう一つ気になることがあった。サインの下にある×マークはなんだろう・・・?
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SCAPA |
蒸留所を出て次に向かったのはスキャパ蒸留所。現在は閉鎖中だが再開がすでに決定しているという。もしかしたらあの唯一無二のローモンド型スチルが見られるかもしれない。
ここから海沿いの高台にあるスキャパまでは近くはないが、見晴らしが良いし道も限られているので迷うことはなさそうだ。まずは海に向かって歩き出した。
湾岸に出るとベンチがあったのでそこで海を見ながら昼食。もちろんいつものスニッカーズ。先に見えるのがスキャパ蒸留所だ。そのまま湾岸沿いを歩くと『SCAPA』と書かれたウェアハウスがだんだん近づいてきた。湾岸の終わりぐらいに上に登る道があったので登ったが、ここからは目の前に見える蒸留所には行けないので、道路に沿ってぐるっと回って蒸留所の正面へ。
敷地内に勝手にお邪魔して僕が見たのは操業再開を待つ蒸留所の姿ではなく、昨日バスの中から見えた沈没船のように、時が経ちさびれた蒸留所の姿だった。辺りに人気はなくここ数年誰も足を踏み入れていないといった感じで、青く塗装された看板はところどころ剥げ赤褐色に錆びていた。
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まずは事務所と思しき建物に近づいてみる。一応ノックしてみるが反応はない。ドアは閉まっていたので窓から覗いてみると、棚にはスキャパ12年と10年、グラスやバランタインの置物がいくつかあった。当時のままなのだろうか。
他にもマッシュハウスやタンルーム、イーストルームなどどこか入れるところはないかと探してみたが、全ての色褪せた赤色の扉には鍵がかかっていて中の様子を窺うことは出来なかった。窓越しから見えたものには、何かのデータが書かれた紙やポットスチルから上半身を出し笑っているおっさんの写真などが片付けられることなくそのまま残っていた。こんなユニークなおっさんに会ってみたいもんだね。 |
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スチルハウスの扉もやはり閉ざされていたので、扉の上部にある窓の割れた部分から見ようとしたが、この角度からは残念ながらポットスチルは見えなかった。まだあるのかな。
蒸留所の横にあった水車は錆びていたり、一部屋根がなかったり、あるべきはずのタンクなどは全て外されているなど、見れば見るほど到底近いうちに蒸留を再開するとは思えない有様だった。
蒸留所の裏に回り海岸から見たラベルと同じ緑色で書かれた『SCAPA』の文字を撮影。ここからの景色はとてもいい眺めだった。
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